今年もわずかとなりました。予想していましたが、
人生で最も慌ただしい一年でありました。
幸いにも多くの方に支えられて、
来年の見通しが立ちそうな感じです。
正月といっても病院に休みはありませんが、
私は先祖に近況報告をしようと思っています。
みなさまご自愛いただき、良いお年をお迎えください。
2017年12月28日更新
今、認定産業医を取得する為東京にいます。
産業医はざっくり言うと企業にお勤めされる方の健康管理全般を請け負う医師です。
実はこの講習会がかなりタイトなスケジュールで朝9時から夜7時まで6日間連続し、会場から脱出することは許されずみっちり講義と実習があります。今日3日目ですが、正直辛いと感じます。
なぜそのような思いまでして産業医を取得するかと言うと、産業医は50人以上の事業所では1名以上選任する義務がありますが、新病院付近に多くの工場、学校があり、そして私の病院も200名以上の職員がいますので産業医を置かなけばなりません。有害物質を扱う企業様などは以前から作業管理、作業環境管理、健康管理を産業医としっかり行っていらっしゃる所が多いと思いますが、最近はうつ病や過労死の社会的問題への対策から、メンタルケアの比率が高まってきています。
更に企業のグローバル化により海外出張や派遣が増加し、日本では珍しい病気(マラリア、A型肝炎、ダニ媒介性脳炎など)、慣れない生活に対するストレス、劣悪な医療状況など、対応が大変なことがわかりました。このように産業医のニーズが高まっているので避けられないというわけです。
疲れを癒やすため、帰り道に表参道のイルミネーションを眺めに行きました。来年から私も産業医活動を始めることになります。
2017年12月18日更新
潰瘍性大腸炎は原因不明の難病と言われていましたが、肝炎治療の進歩に等しいほど最近はいくつかの新薬が発売され時代が変わった感じがします。どこぞの国の首相も罹患している事をカミングアウトして知名度が上がった病気ですが、ストレスも増悪因子になることから、あれだけサンドバックのようになってよく再燃しないものだと感心すると同時に、治療法の進化を実証しているように思えます。
今月院内勉強会が2回あり、ひとつは5ASA製剤といわれるもので、今まで1日3回の内服が必要でしたが、1回だけでOKという錠剤が出て負担が減り、新しいコーティングにより全大腸に効果的に薬が届けられるとのことです。もうひとつはステロイドの注腸剤で、今までは注腸後体位変換が必要で、場所と時間に気をとられましたが、今回のものはムース状の注腸剤でその必要はないとのことです。
軽症から中等症までが対象の薬ですが、一度試してみたいという方は胃腸外来に御相談されてはいかがでしょうか?
2017年12月16日更新