11月6日に津市でC型肝炎セミナーがあり、当院特別顧問でもある みえ消化器内科 垣内雅彦 院長の特別講演「C型肝炎は治癒する時代に」~今、医師に求められること~ の 座長をさせていただきました。
私が医師になった平成5年はまだインターフェロンという注射を半年続けて、半分以上はウイルスが消えず、発熱など副作用で苦しむ患者さんが多くいました。現在では錠剤を8から12週間飲めば、ほとんど副作用もなく効果はほぼ100%になり「人類はC型肝炎を克服した」ともいわれます。そのC型肝炎との戦いの変遷はそのまま肝臓専門医の診療の歴史と言えるものです。垣内院長の講演はそのドキュメンタリーをみているような感じでした。ウイルスに変異がある場合など、薬剤の選択を慎重にするべきで、肝臓専門医に相談いただきたいとのことでした。
肝臓内科 石原
2018年11月7日更新
JDDWに参加しています。
今更ですがJDDWについてですが、昔は消化器病の関連学会がそれぞれに行っていたものの、全てに参加するのは日程的に難しいということになり、日本肝臓学会、日本消化器病学会など5学会を同時期にまとめて行うようになりました。
そのせいか、非常にたくさん消化器専門医が一斉に集まって勉強する事になり、いつも思うのですが、これだけ専門医が病院から抜けるわけで留守番の医師の負担は大変だろうなと、患者さんの立場で考えると、この時期に消化器の病気になるのは病院が手薄に思えてちょっと嫌だなと……。
さて、肝細胞癌の内服治療は最近認可薬が増えて現在3種類です。
来年には5種類まで増えることがわかりました。どれを使うか、まだ資料が少なく当面カオスな状態が続きそうです。
さらに、既存の塞栓術(TACE)や持続動注化学療法との立ち位置を考えると選択肢は多いのは良いことですが、肝臓専門医の力量が問われます。
しばらく情報収集が重要になりそうです。
肝臓内科 石原
2018年11月2日更新