私も管理者だけでなく
医師としても働いてますが、
今年の4月に大きな改革がありました。
それは、
他の職種の方から遅れること5年
『医師の働き方改革』
2024年4月から時間外労働時間の上限が変わり
時間外労働時間は原則として年960時間、
月100時間未満に制限されました。
ちなみに一般の業種では年720時間です。
長時間労働は慢性的な疲労による労働意欲の減退や、
過労死につながる可能性があるとされるからです。
それ以外に、守らなければならないことは
連続勤務時間制限28時間
勤務間インターバル9時間(終業時刻から次の始業時刻までの休息時間)
代償休息(休憩時間にやむを得ず仕事に従事した労働時間と同じ時間の休憩時間)
があります
私は、管理者でもあり
勤務してくださる医師の
健康を害することのないように
この基準を守っていかなければなりません。
ちなみに守らなかった場合には
雇用主(私)に対し
『6ヶ月以下の懲役』または
『30万円以下の罰金』
といった罰則規定もあります。
しかし、響きは良さそうなのですが、
他病院の知人の医師の声としてあるのは、
一般的な勤務医は『この時間内に
仕事を終えることはかなり難しい』ということ。
オペ、検査、外来などの
患者さんの診療だけでなく、
法律で義務付けられた委員会参加、
研修、書類作成、外来予習、
メーカーさんの薬剤勉強会、
カンファレンス、病診連携の挨拶、
病状説明等等
これ全て労働(時間)に含まれます。
何が起こっているか?
医師側からは、
いままで20時以降も普通にやっていた業務を
9:00始業〜18時の退勤までに
短い時間で収まるように圧縮しなければならない
業務改善も行っているが、革命的な時短には程遠い。
一件あたりの患者処置や検査時間が短く
焦ってしまうので、事故のリスクは上がる。
(『ゆとりをもった労働で事故をなくしましょう』
というのは矛盾)
患者さん側からは、
主治医にも勤務時間制限があり、
夜間や休みの日は交代になるので
入院しても常に同じ医師が
診療にあたることがへっています。
(複数主治医制といいます)
患者さん側がもつ古典的な
〝主治医という感覚〟
がなくなっていく方向にあり
『‥先生でないと嫌だ』
は物理的に難しくなってきており、
昔と違う応対に理解してもらわないといけない。
ご家族様の『直接医師から病状を聞きたい』
というリクエストには気軽に応えたくても
お互いの時間を設定するのも難しく、
看護師さんなどスタッフが
病状説明する時代になってきたので
厚労省のポスターのような
『タスクシフト』が行われていることを
患者様のご家族様もご理解が必要になってくると。
経営者的には、医師の労働時間が制限され、
診療できない患者さんがふえるので
別途たくさんの医師を雇わないといけない。
つまり、人件費が増え病院経営が圧迫される。
他にも色々ありますが、
なかなか、難しい局面になったということが
ご理解いただけるかと‥
でも、決まったことなので
四日市消化器病センターでは
ちゃんとした
『医師の働き方改革』
やっていきますよ
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2024年09月11日更新