潰瘍性大腸炎は原因不明の難病と言われていましたが、肝炎治療の進歩に等しいほど最近はいくつかの新薬が発売され時代が変わった感じがします。どこぞの国の首相も罹患している事をカミングアウトして知名度が上がった病気ですが、ストレスも増悪因子になることから、あれだけサンドバックのようになってよく再燃しないものだと感心すると同時に、治療法の進化を実証しているように思えます。
今月院内勉強会が2回あり、ひとつは5ASA製剤といわれるもので、今まで1日3回の内服が必要でしたが、1回だけでOKという錠剤が出て負担が減り、新しいコーティングにより全大腸に効果的に薬が届けられるとのことです。もうひとつはステロイドの注腸剤で、今までは注腸後体位変換が必要で、場所と時間に気をとられましたが、今回のものはムース状の注腸剤でその必要はないとのことです。
軽症から中等症までが対象の薬ですが、一度試してみたいという方は胃腸外来に御相談されてはいかがでしょうか?
2017年12月16日更新