今回行ったのは、
腹水がたくさんたまって
お腹が張るという肝硬変の患者さん。
アルブミンを点滴したり、
利尿剤を使っても
なかなかお腹が小さくなりません。
それならばと
腹水を抜くことになるのですが
腹水の中には栄養分もあり
抜いてばかりいると
体が弱ってしまい、すぐに腹水もたまります。
そこで、抜いた腹水から
バクテリアやがん細胞を取り除き
濃縮して再度血管にもどすことで
栄養分をリサイクルすることができます。
この治療は腹水濾過濃縮再静注法といい
CART(Cell-free and Concentrated Ascites Reinfusion Therapy)
と書いてカートと呼ばれます。
カートは肝硬変による腹水だけでなく
すい臓がんや胃がんによる
癌性腹膜炎での腹水でも可能な治療です。
この患者さんから約4000mlの腹水を抜いて
臨床工学技士さんに400ml に濃縮してもらい
早速患者さんの血管に戻しました。
お腹も平らになり
『楽になった』と喜んで帰って行かれました。
(患者さんには掲載の同意を得ております)
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2023年11月9日更新