医師ブログ
肝臓がんの手術を成功させるための書類(クリニカルパス)
今日の四日市消化器病センターでは
肝臓ガンに対する肝動脈化学塞栓術(TACE)と
ラジオ波焼灼術(RFA)
が行われました。
今回はそれらの手術を完遂させるための
アイテムを紹介
昨今、手術を行っている病院のほとんどが
『クリニカルパス』
を使っています
『クリニカルパス』とは
手術前後の検査、治療を含めた予定帳のこと
患者さん用のはこんな感じ

肝動脈化学塞栓術(TACE)用と
ラジオ波焼灼術(RFA)用
看護師さんはこの表を使って
患者さんにスケジュールを説明してます
電子カルテになってるので、パソコンを見ながら
今、この患者さんはどんな点滴中か?
MRIやCTの結果はもう出たかな?
いつからリハビリか?
など様々な情報を得ます
関与する医師、看護師、薬剤師、
放射線技師、栄養士、理学療法士など全てが
現状や予定、経過を共有して
チームワークで治療を進めます。
ちなみに肝臓がん手術用の
クリニカルパスは
術前日から術後1週間までの
標準的な経過が示されてます。
これにより検査漏れなどを防いだり、
術後経過の異変があれば
色々な職種の方が見つけやすく
手術の成功(無事退院まで)に
寄与していることは
言うまでもありません。
もちろん、患者さんの経過や都合により
予定や方針が変更になることもあるので
その変化にも対応してできるようになってます。
また、医療の進歩で
細いカテーテルを使えるようになり
安全性が高まったり
術後のリハビリで筋力低下を
防止する重要性が指摘され
術後安静時間も昔より短くなる傾向で
クリニカルパス自体も年々変化しています。
写真は今日手術を行った方の
クリニカルパスを電子カルテ上で
確認している私です
あ、今夜0時50分から
テレビ愛知『激走!ラリーTV』放映ですよ
2020年12月19日更新